JWWの掲示板にて、スキャナで読み込んだずめんの利用方法は?のような質問?なにかな?がありました。
kuboさまが適切に回答されていました。でも、相談された方は完全に勘違いされているようです。
質問された方は[実用にいたっていないということでしょうか]と、判断されたようです。
実用に耐えないようなことを私のページでは紹介したりはしません。もちろん実験的なこと、思いっきり基礎的なことしか書きませんけど、実際には実務で使っていることばかりです。JWCADにしても、Blenderにしても、ラスタベクトル変換にしても、実務で使っています。
そもそも、「スキャナで図面をスキャンする」という意味が分かっておられない方への説明は骨が折れます。kuboさまもフォローがないのは、きっとこの点で疲れるなぁ~~って思われたのだと想像します。
図面をスキャンする=画像イメージとして保存するということです。
これはこれで一つ重要な作業ですし、この時点で一つの作業が完了しています。
次にCADで使うか書類として保存するか・・・書類で使う場合は画像のままでいいのか、解像度を落とさずにPDFにしてまとめて書類にするのかということだと考えます。
CADで扱うというときはちょっと作業が複雑です。いったん画像を処理する必要がありますし、線部分を抽出すしやすくする[ある処理]が必要になります。[ある処理]は、大体3種類の処理をしていますけど、皆様はどうなのかしら・・・
私の場合は、ノイズ取り・・・結構手間ですが、ここを丁寧にするとあとが楽です。
次に線部分の1ピクセル化(細線化)作業です。これも結構手間です。手動で補正が必要です。そうしないとポリライン化したときにうまく折れてくれません。WINTOPOにはこの辺の作業が自動化できるルーチンが入っています。
もうひとつは、データ漏れ部分を探し出して手動でつなげていきます。
等高線や建築図面でも、線が文字で途切れてしまったり、交点で切られている場合があるので、ベクトル化するときは、いったんつなげたほうがCADデータとしては処理しやすくなります。
その他ベクトル化ソフト側が文字対応であれば、文字を読み取りやすくしておく必要があります。
それから、色調補正です。これも、WINTOPOのようにソフト側が対応していれば問題ないですが、カラーで変換できない場合は白黒2値もしくはグレースケールへ変換しておく必要がありますよね。
ああ、意外と忘れがちな作業として、ひずみ補正です。スキャナで取った画像はまず間違いなくひずんでいます。これのひずみ取りが必要です。・・・そういう知識がないとできません。もちろんそういうことが出来るソフトが必要です。ソフトの名前は分かっていただけると思いますので省略・・・
まあ、一番楽なのは、画像をCADデータに貼り付けて利用することでしょうけど、まあ、このときにも縮尺あわせは必要だし、ひずみ修正はCADからは出来ないから・・・結局画像処理は必要だと思います。
そういう知識なしで、図面を扱うというのは無理だし・・・どのみち・・・「実用にいたっていない」なんて判断されるのが落ちかもしれません。
さいきん、あんまりこういうのを説明しにいくのがおっくうになっちゃって・・・f^^;
—追記—
[ある処理]の中でいくつも忘れてますよねf^^;
まず、角度調整
スキャンすれば必ず発生するタテヨコ伸びの補正
ピクセル単位ですけど図面のスケール調整
それから
ラスベク変換した後の頂点編集
本当は頂点数をカウントしたり、ある基準線からの頂点の配置の検討とかもしたりするんです。これは3D用です。
もちろん、現在使っているソフトではあまり気にしなくていいですけど・・・
地形データのポリゴンメッシュがあまりに複雑な面を作るのは好ましくないので、頂点編集は結構大切です。
それからもっと大切なこと。
変換処理している人はその図面の内容がわかる必要があるということですね。
もちろん機械的な処理のみを求めている人にはこの変換処理は向いていません。日本には不向きなのかもしれません。
図面が読めないのに変換した成果が正しいかどうか判断できませんよね。
つまりただラスタベクトル変換をしたところで、それを読んで修正する能力の無い人には変換作業は無理です。
もちろん、そのデータをどのように使うのかという条件に対して答えられるだけの知識がないと、変換なんかしたって、使い物になりません。
ちょっときびしかったかな・・・