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[ラスべく変換の記事]

※この記事は、2002年に書かれたものをちょと修正して載せています。すごく古い記事です。こめんなさい

※ラスターベクトル変換をしなくても、画像を上手に使えば書類的にまとまるものが多いです。設計図書でも、白地図や付近案内図用の地図などは、著作権表示をして画像を使う方が見やすいことが多いです。

このページでは、JWWで使えるラスター画像→ベクトルデータへの変換(以下ラスベク変換)について、書きたいと思います。

このページは、JWCADを使う学生の方、超小規模貧乏事務所でかつての私同様、細々とお仕事している方のみが対象です。
(ごめんなさい今の私は図面を描きません)
また、うまく変換できなかったからといって、怒ってはいけません。単なる解説者のスキル不足ですから>>to 私

結論から言うと・・・
ラスタ画像をベクトルデータに変えるという作業は、
それだけで、十分お仕事になるくらい複雑な作業だ!!!ということです。
実際、中国で変換作業されている日本の会社の方から、質問きたことあります。
そういう作業なのです。決して片手間で出来ちゃう内容ではありません。
それを踏まえて読んでくださる方のみお読よみください


このページからの一連のページの質問は、掲示板の方へお願いいたします。
こちらの関係のページは、私ヤギPの独断と偏見で書ききります・・・ので、よろしく。

それではお進み下さい

☆ソフトウェア☆
   WinTopo(WINTOPOの使い方・・・かな2017/04/12記事修正)
   AFRvec
   図脳RVコンバータ

建築で使うラスベク変換は、主に紙媒体で存在する地図や既存図面をスキャンして、新規作成する図面、資料に、ベクトルデータとして取り込む作業で使うと思います。 他には、スケッチした図面資料をスキャンということもあろうかと思いますが、これはまた違った内容になるかもしれません。

大切な作業>>
 画像データの下処理(※ラスベク変換はこの作業が最も大切)
  スキャン画像などの縦横比の補正
  ↓
  全体の歪み・折れ補正(折れ補正はとにかくむつかしい)
  ※歪み補正ができている業者さんは神様です!
  !!個人ではほぼ無理。その業者さんを是非使いましょう!!
  ↓
  ノイズの削除
  ||
  -*-*-ここまで必須-*-*-
  ↓
  トーンの調整
  ↓
  細線化処理(専用コマンドかアドイン利用)※最重要
  ↓
  トーンの再調整
  ↓
  線のつながりの修正と文字部分の書き換え
  ↓
  再度ゴミ(ノイズ)処理
  ↓
  ベクトル変換
  ↓
  変換後に切れ目、ゴミなどの確認後、問題なければOK
こういった作業をします。

上記の作業時間とトレースの時間とのバランス(コストバランス)で、どちらにするか決めないといけません。
小さな図面の場合は図面を見ながらの手描きトレースの方が格段に早いのですけど、いずれにしても、折れ補正と簡易な歪み補正まではしておかないと、図面読み取りができないことがありますので、トレースも自動ベクトル化も意味がなくなるので、そこまではどちらの場合でもすることになります。


守らないといけないこと!!>>>著作権表示にご注意ください
地図や画像をベクトル変換するわけですけど、元となる画像には
全てに著作権があり、変換してはいけない時があるのでご注意を!
権利については、著作権以外にも様々な権利があるそうです。
(ごめんなさい詳しくは、わかんなかった)


「ラスター→ベクトル化 トレース編(お遊び風)」
※実務では古地図や古い青い図面とかの写真(スキャン)データからトレースします

「JWCADに画像の読み込む方法」

OCR

番外編
>>Gimp+Inksdcapeによるベクトル化と使い方
※これは別記事にします。

>>古い図面や古地図のデジタル化(保存方法)
◇基本的にはスキャンが一般的になっているのかもしれません。
 言うまでもないことですけど、スキャナの事前の縦横比と歪みチェックを
 済ませてから、スキャンしましょう。補正もするけど事前にきちんとした
 データ取れれば言うことなしです。
◇他にも並行写真データの利用なんかもあります。特殊なカメラセットが必要です。
◇また、紙媒体の資料なら、シワ伸ばしと折れ部分の伸ばし作業が肝心です。
 専用の透明シート(反射しないシート)にはさむようにして作業しましょう。


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追記
「折れ補正」とは
 よく紙媒体の図面って、折って保管されていたりします。昔の図面です。また、製本されていると必然的に真ん中で折れてる・・・そう、言葉の通り、紙の折れ曲がり部分で、きっちり伸ばせない状態でスキャンはされてしまいます。
 
 これが意味することは、紙の大きさそのものが変わってしまっているので、スキャンのままだと意味が無いわけです。ですので、図面の場合は大きな寸法が入っている図がある場合、これを元に全体の大きさを直します。ですが、決して画像を伸ばしたりはしません。(画像処理ソフトの拡大縮小をいきなりかけないという意味です。)
 この時点でするのは、一旦「折れ部分」の芯でカットした画像を2つのレイヤに分けて、「折れ」で変化している角度を修正して(片方のレイヤ側の画像の角度調整と移動で合わせます)、通り芯を通してから、合成します。このときに長さが合うようにします。(縦横の伸び比の調整もこの時にします。折れ曲がり方によって、微妙に長さが変わることがあるので注意です。)
 
 ちなみに「歪み補正」の作業は、この折れ部分や欠損部分が多い画像を、カットしまくって複数のレイヤに分けた画像をパズルのように寸法や連続性を確認しながら張り込んでいきます。まさに答えの分からないパズル作業です。なので大変なんです。
(まあ、ふつう図面なので答えはわかりますね(^^)・・・わかんないのは古文書とか。なので消えてる部分はベクトル化後の修正が神業になります。)
 
 で、繋がった折れ部分をひとつのレイヤの画像にして、全体の整合を確認します。あとは続きの作業(縦横比調整をしてからの、ノイズ処理→連続線の欠損確認と修正)を繰り返します。

 「トーンの調整」とは
 画像ですので、スキャンのしかたにもよりますけど、要は画像の白黒の不度合いを調整して、ゴミの軽減を一気にします。でも、はっきりしたゴミは更にはっきりとなった形のゴミとして出ちゃうので、万能処理ではありません。私の場合画像処理はGimpを使います。
 Gimpでは、簡単作業としてはグレースケールでスキャンしておいて、
 「色」→「自動補正」→「ホワイトバランス」で一気に調整可能です。かなりきれいになると思います。
 これでダメな場合は、「戻る」をして、もとに戻して、「色」→「しきい値」でしきい値をプレビューで確認しながら調整ができます。これは白黒の度合い(境目)を調整して薄いゴミを消し飛ばしてしまえます。
 
 Wintopo(Free版)の場合は、[Image]→[Brightness...][Contrast...][Gamma...]のそれぞれの項目で調整できます。でも、Wintopoの場合は、Brightness(明るさ)Contrast(コントラスト、色の対比)で調整した方がいい時があります。ガンマの調整は色の中間的な部分を明るく見せたり暗くしたりするように思います。
 Gimpでも明るさとコントラストの調整はできますし、Wintopoと違って、同時にプレビューしながら調整できます。ですので、画像処理は画像処理専用のソフト(PhotoshopやGimp)でしておく方がいいと思います。
 
 まあ、こういった作業は複数の作業をバッチ処理登録をして自動化しておくとある程度まで早くできてしまいますが、う~ん、自動化すると必要な部分が消えてたりすることもあるので、自分の目で一つ一つする方が私には向いていました。
 
 「細線化処理」とは
 要は、ベクトル化するために、画像内の線と認識される部分を1ドット線近くまで細くしておいてあげると、ベクトル化のプログラムが悩まず線を作ってくれやすいので、なるべく線と認識させたい部分を細くつながっていくように処理することです。
 言葉は簡単なんだけど、これすごくむつかしいと思います。ですので、この処理プログラムを作られている方は本当にすごいなぁ~って思います。
 Gimpにも以前すごくいい細線化のプラグインがあったのですが現在は非公開。その他には「Boundary shrinker」というプラグインがあるのでインストールすれば使えます。ただし「Boundary shrinker」は2値画像に変換しておかないと処理してくれないので、う~んイマイチと言う感じです。
 実際には、細線化というより画像処理ソフトでは、明暗の境界をきちんと処理しておくとWintopoが自動処理しやすくなるので、ベクトル化ソフトとの相性を探るのがいいと思います。
 明暗の境界というのは、線だったら黒っぽい部分と白っぽい部分の境目にたくさんの色のゴミやはみ出しなんかがあるんですけど、これをホワイトバランスの調整で消し飛ばして、少しずつだけ細めてくっきりさせていくという感じの作業です。
 こうしておくだけで、ベクトル化ソフトの方がきれいに処理してくれるとこがよくあったので、無理な細線化は避けてもいいかもしれません。細線化のプログラムのすごいのあったらいいのになぁ~って思います。たぶん、画像内の線と思われる部分を認識できるAIの開発が必要なんだと思います。人の顔が認識できるんだから、線も認識して欲しいなぁ~~って思ったり・・・
 

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